言葉がきつい人の心理を知ると、傷つかなくなる理由|人生経験でわかったこと

言葉がきつい人と接すると、

私たちの心は、思っているより深く傷つきます。

 

でも、言葉がきつい人の心理を知ると、

少しずつ、自分の心を守る術も分かっていきます。

 

今回は、私のそんなお話。

職場の言葉が刺さった日|若かった私が感じた痛み

某地方局で番組を担当したときのこと。

私にとっては、思いがけない大きなチャンスでした。

 

けれど、スタジオの空気は、最初からトゲがあったのです。

 

「人間には二通りあって、〇〇卒か、そうでない人ね」

「手垢がついているのは、本当は避けるべき」

 

私に聞こえるように、

ディレクターはゆっくりと言いました。

 

最初の言葉の

「そうではない人」は間違いなく私のこと。

 

でも「手垢がついている」の意味が分からず、

後で、ほかの人にそっと尋ねました。

 

 

「他局で仕事した人は、この局では使いたくないって意味だよ」

 

その瞬間、

あの言葉はすべて

私に向けられていたのだと理解しました。

 

ズキッとした感覚がからだの奥に沈む。

まるで、お腹の中をえぐられたように。

 

「ああ、私は場違いな存在なんだ」と思いました。

 

忘れられない一言|傷つくのは言葉そのものじゃない

あのとき傷ついたのは、

言葉からにじむ “意図” だったのだと思います。

 

「わざと聞こえるように」

「人前で」

「否定する」

 

強い言葉には、

ただの事実以上の “感情” が乗っています。

 

心理学では

攻撃的な言葉は

その人自身の痛みや不安の裏返し、と説明されます。

 

自分の立場を守るために、

誰かを下に置いておきたいとき。

 

不安をごまかすために、

強そうな言葉しか選べないとき。

 

考えてみると

ほんとうの意味で強い人は、

そんなふうに人を傷つける必要がないですものね。

 

 

また、誰かの言葉で、私たちが深く傷つくのは、

言葉の棘が

私たちの心の奥にしまっていた不安を突くから。

 

「どうせ私はダメなんだ」

「こんな自分でごめんなさい」

 

心の奥に潜んでいた不安を、

相手の言葉が照らし出す。

 

だから、気にしないでおこうと思っても

胸の奥がジンと痛むのだと思います。

 

でも、その痛みは

「言われるほうが悪い」

という証拠があるわけではないのです。

 

強く刺さった言葉の痛みは、

自分らしく生きる道をみつけるための

単なるきっかけなのかもしれません。

 

言葉がきつい人が抱える弱さ|相手も傷ついている

ひとつひとつの言葉に怯えていた頃。

 

「嫌われないように」

「認めてもらえるように」

いつも、”誰か”を気にしていたのかもしれません。

 

そんな時に言われた言葉。

「人間には二通りあって、〇〇卒か、そうでない人ね」

「手垢がついているのは、本当は避けるべき」

 

この言葉だって、

本当は受け止める必要なんてなかったのです。

 

ですから、今なら、こう思えます。

 

「それは、あの人の考え。私とは全く違う」

 

恐らく——

あの人が守りたかったのは、

私の未来ではなく、その人自身のプライド。

 

「〇〇卒であること」

「下積み無しに、ストレートに優良企業で働ける家柄」

これが、その人を支えていたのでしょう。

 

 

日が経つにつれ、

その人に対して言われている陰口が

まさにそのプライドを指摘するものだとわかりました。

 

そして

「なのに、あの人、仕事ができないよね」と——

 

強い言葉を使う人ほど、

自分自身にも強い言葉を向けています。

 

優しくなれないのは、

余裕がないから。

 

心の奥で泣いていたのは、

私じゃなく、その人だったのだと、

歳を重ねた今ならわかるようになりました。

 

傷ついた経験は、未来の言葉をやさしくしてくれる

あれから、私も、

自分自身への理解が深まりました。

 

私が、あの場で黙っていたのは、

自分を守る精一杯の選択だったからでしょう。

 

人生という時間の中で、

私たちは、多くの痛みを連れて

少しずつ前に進んでいきます。

 

痛みを経験する中で、

人から突き付けられた言葉を

自分は誰かに投げかけないようにしたい、

そう心がけるようになれるのかもしれません。

 

 

言葉が荒れてしまう人は、

きっと今も、心は荒波の中。

 

だったら私たちは、

静かに距離をとりながら、

自分の心をやさしく守ればいい。

そう思えてくるのです。

 

 

さて、人類はまだまだ発展途上。

進化の途中。

 

いつの日か、この世界は、

反射的に人を傷つけるより、

反射的に人を思いやるほうが

当たり前になるはずだから。

 

その日のために、

今日も自分を大切に生きていきたいですね。

 

\Xに投稿したポスト/


筆者が運営する
\お悩み相談ブログ「シアワセの素」/

シアワセの素

仕事も恋も暮らしも幸せにしたい女性のためのヒントをお伝えしています。人材育成業や地方議員の妻の立場で見聞きしてきたお悩み…

 

\筆者の日々のつぶやき/

X(旧Twitter)で読む